植込みブラシ(手植え)のご提案

 以前、ご紹介したことがありますが「植込みブラシ(手植え)」を再度ご提案したいと思います。
 最近、以前にも増して多くのお問い合わせをいただいております。手植えにて植込みブラシを提供するメーカーが減ってしまい困っているとの声を多くのお客様から聞きます。そのせいか、当社においては新規お取引での手植え案件の受注を多くいただいております。
その背景としてブラシ植毛の自動化が進んでいることが挙げられます。時間がかかり、工程が多い手植えでの製法をメーカーが嫌う傾向があります。より生産効率の向上を目指した結果とも言えます。しかしながら、手植えのメリットを考慮するとこの傾向に関しては賛否両論ではないでしょうか?

植込みブラシ(手植え)のメリット

 自動植毛の場合、植込み用の台座(木材や樹脂)は使い捨てが基本となります。数回であれば使いまわしも可能ですが、手植えほど多く使いまわすことはできません。理由はその構造にあります。自動植毛の場合、植毛穴の底面にピンでブラシ毛材を固定して打ち込みます。複数回使いまわすことを仮定しますと、再度植毛をする場面で前回打ち付けたピン穴と新規ピン穴が同じ個所になってしまうことがあり、その場合格段にブラシ毛材が抜けやすくなり脱毛につながります。
根本的に、手植えの場合はつながった針金で植毛穴ごとに連続でミシン目のように縫い付けていくような構造ですので、針金が切れてしまわない限り脱毛は起こり得ません。台座自体に植毛による負荷はかかりませんので、ブラシの使用で台座が摩耗してしまったり、使い過ぎで穴径が大きくなりすぎてしまったりしない限り、台座自体は何度も使いまわしが可能になります。しいては、資材コスト削減にもつながり、微々たる部分かもしれませんがエコ活動にも役立ちます。
 また、自動植毛の場合は軸数(縦・横・回転等)により植毛可能範囲は限られてしまいます。しかし手植えの場合、湾曲した台座や複雑な凹凸がある台座の場合でも植毛が可能であることが多いのがメリットして挙げられます。薄い肉厚の台座にも植毛が可能であることも手植えのメリットとなります。(自動植毛の場合、穴深は穴径の倍以上必要)さらに写真の通り、ピンの打ち込みが難しいアルミ等の金属の台座にも対応可能です。

植込みブラシ(手植え)のデメリット

 もちろん、手植えは万能ではありませんのでデメリットも存在します。手植えは、一穴一穴手作業での植毛となりますので、手間と時間がかかりますし、さらに植毛する技術者の熟練した技術も必要となります。そのため、受注を控えたり納期まで非常に長い時間を要求したりするメーカーが多く見受けられます。また、熟練の技術者の高齢化に伴い引退していく傾向もあり、技術が継承されない場合もあります。これが製作するメーカー自体の減少にもつながっているのです。

当社の植え込みブラシでは

 形状や大きさ数量にもよりますが、当社においては約1ヶ月の納期をいただいて供給できるような生産体制をとっています。熟練した技術者が多く存在し、製造しておりますので安心して植込みブラシ(手植え)をお使いいただけますし、継続しての供給もお任せください。
 さらに、自動職能での植込みブラシのご提案もしておりますので、そちらのブラシに関しても宜しくお願い致します。